
坂本真衣子
以前、村椿菜文さんからお知らせがあったようにマーガレットプレスで黒田真琴さん、村椿菜文さんの「帽子と朗読」記念冊子を製作しました。本誌のマーガレットプレス以外の冊子発行、ということで一同緊張しつつも、楽しんで製作に取り組むことが出来たように思います。
イシカワアユミさんにデザインを練ってもらっている間、わたしは地元である岡山県に帰省することになっていて、製作期間中に家を離れるのを不安に思いつつサンプルとして作った冊子を旅の間持ち歩いていました。毎日鞄から取り出してはページをめくり、イメージを膨らませると共に、冊子として強度が申し分ないか確かめるためです。選んだ紙の厚み、枚数、糸の強度が合わさったときにどういう結果になるのか。こういうところが心配性というか、大丈夫だろうと思いながらも試してみないと落ち着きません。
今回は16ページの一折中とじです。マーガレットプレス2号は、通っている製本教室で断裁機を借りて小口を揃えていますが、帽子と朗読はページ数が少ないので手で仕上げ断ちをしました。ここで失敗すると、作った本を駄目にしてしまうので緊張です。でも結構好きな作業です。
表紙は真琴さんの冬の帽子のひとつですが、とっても綺麗ですよね。素材として写真が送られてきたとき、あまりにきらきらして見えて胸がいっぱいになりました。冊子にはいろいろな帽子が登場します。それらを眺めて製本していたので、自分でもすっかり欲しくなってしまいました。実際に帽子を見てみるととっても心を込めて編まれていることがわかります。しかも、めちゃめちゃ手触りが気持ちいいんですよ! こんなに素敵なものが、人の手から産み出されるなんて不器用なわたしには想像できないです。そして、その人にしか作れないから、これが「真琴さんの仕事」なんですね。人にはそれぞれ、「その人の仕事」っていうのがあるんだろうなあ、と思います。だから、わたしはわたしの仕事を頑張りたいです。
今回の「帽子と朗読」、Lama Coffeeでの合同展示は終了してしまいましたが、続いてAtelier Kikaにて11月18日から29日まで黒田真琴さんの帽子展「Freely」が開催されます。真琴さんの帽子に会いに、みなさまどうぞ足を運んで下さい。今回はハットピンやブローチも製作されるそうです。帽子に付けて、毎日違う装いを楽しめるとのことです。菜文さんの詩と、帽子の写真がコラボレートされた冊子「帽子と朗読」もそちらで手に取って見ていただけると嬉しいです。